どこまでも耳を傾ける
私はコンタクトセンターでのオペレーター業務に従事しています。ある日、五十代のお客様から、融資に関するお問い合わせがありました。よくよくお話を伺うと、お客様はすでに複数社で借り入れをされていて、その返済でお困りとのこと。返済が遅れそうになると、他の会社で新たにお金を借りて、そのお金で返す。つまり、借金のために借金をする自転車操業のような状態が続いていました。
仮に当社で融資を実行した場合、一時的に状況は改善されても、結局はお客様を苦しめることになってしまう。そう思った私は、新規の融資の話は一旦置いておいて、おまとめローンをご提案することにしました。
アイフルのおまとめローン「おまとめMAX」は、複数の借り入れを当社でまとめることで、返済額や利息の負担を軽減する商品です。窓口がひとつになり、返済はひと月に一度。それにより返済管理も楽になります。
お客様はおまとめローンについてご存知なく、私の提案に興味を持たれたようでした。オペレーター業務は電話越しの対応で、お客様と対面することはありません。そのため、相手の声色から表情や感情を読み取ったうえで、こちらの声のトーンや言い回しを使いわける必要があります。「私はあなたの味方です」「返済で苦しんでほしくはないんです」その思いが伝わるように、私は懇切丁寧に商品説明を行いました。
月々の収入と支出、借入の返済状況など、立ち入った内容についてもヒアリング。お客様はそれに快く応じてくれました。やがて、子どもが四人いて家の中はとても賑やかだ、というお話や、そのうちのひとりがもうすぐ学校を卒業する、といったお話も。私はお客様が心を開いてくださったことがなによりうれしく、「お子様のためにも、生活の負担を少しでも軽くできたらいいですね」とお答えしました。
私たちの仕事は、ただお金を貸すことではありません。お客様に寄り添い、お客様の暮らしをよりよくすること、そしてお客様の気持ちを前向きにすることだと思っています。「いつも仕事が忙しくて、こんなにじっくり話を聞いてもらえたのは久しぶりです。とてもうれしかった。親身になってくれてありがとう」という、そのお客様からいただいた言葉を心に留め、私はこれからも切実な悩みに耳を傾け続けます。